熊本地震で震度6強を観測した熊本県八代市で、多くの世帯が利用している井戸が被災したことを受け、国や県などが19日、壊れた井戸の復旧に向けた原因調査を始めた。国土交通省や県、同市、「全国さく井協会」(東京)で構成する「井戸水対応チーム」が調査を担当する。
調査初日、砂混じりの水が噴出
調査初日の19日、作業員らは住宅敷地内の井戸に約20メートルのホースで空気を送り込んだところ、細かな砂が混じった水が噴出した。時間の経過とともに砂が減少したことから、全国さく井協会の岩隈一幸副会長は「井戸のパイプが損傷したのではなく、井戸に砂が入り込んだのだろう」と述べた。20日には電話対応窓口が設置される見込みである。
水道普及率は全国最低、約4400世帯が被害
県や八代市によると、県内の水道普及率は2023年度末時点で89.6%と全国で最も低い。同市は県内14市で最低の52.1%で、多くの世帯が生活用水として井戸水や川の水を利用している。地震で井戸が被害を受けたのは約4400世帯に上る。
費用負担と今後の見通し
今回の原因調査の費用は県が負担する。国交省によると、井戸の改修費は原則個人負担だが、国が公費で負担するかどうか検討を進めているという。木村敬知事は19日、金子国交相らとの面会後に報道陣の取材に応じ、井戸の復旧について「かなり前向きな回答をもらい、ありがたいと思っている」と述べた。同市の小野泰輔市長は「市内には井戸を復旧できる業者が少なく、手助けをしてもらいたい」と語った。



