東京・世田谷区の認可外保育施設「託児ルームバンビーノ」で2023年12月、生後4カ月の男児がうつぶせ寝で窒息死した事件で、東京地裁は今年2月、施設長(61)とその長男(25)に業務上過失致死罪の有罪判決を言い渡した。判決は「乳幼児の命を預かっている意識に乏しい」と厳しく指摘した。
事件の経緯
事件が起きたのは2023年12月13日午後3時前。施設長は部屋を離れ、かつて施設を利用していた小学生の送迎のために車で外出していた。約25分後、戻るとアルバイトの大学生から「男児の顔色悪くないですか」と声をかけられた。生後4カ月の男児は大人用の深い布団に寝かされ、呼吸が停止。心臓マッサージを施したが、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は鼻と口を塞がれたことによる窒息死で、長男がうつぶせで寝かせたことが原因だった。
施設の背景
施設長は2000年にバンビーノを開設。「子を持つ女性が働くことを諦めなくていい社会になってほしい」とIT会社から転身した。認可外施設のため公的補助はなく、金融機関から不定期に数百万円を借りて経営を続けていた。人手不足から、知的障害のある長男に手伝わせていた。
判決の内容
今年2月の判決で、東京地裁は「乳幼児の命を預かっている意識に乏しい」と施設長を厳しく非難。施設長は長男とともに在宅起訴され、有罪判決を受けた。保護者からは感謝の手紙が届くこともあったが、経営難と人手不足が悲劇を招いた。



