鳥羽水族館(三重県鳥羽市)で長年にわたり人気を集めてきた無脊椎動物のダイオウグソクムシの展示が、2026年7月9日から休止となった。2007年の初展示以降、計37個体を飼育・展示してきたが、最後の個体である「No.34」の死亡により、展示を継続できなくなった。
絶食で話題になったNo.1から最後のNo.34まで
メキシコ湾などの深海に生息するダイオウグソクムシは、ダンゴムシの仲間で、最大で体長40センチ、体重1キロに達する。しかし、その生態は未だに詳しく解明されていない。同水族館で初めて飼育された「No.1」は、5年以上にわたって餌を食べず、2014年2月に死亡。その一挙一動が全国的なニュースとなり、「いつ餌を食べるのか」と注目を集めた。
その後も複数の個体が飼育され、2016年2月以降、複数の個体が体の後半部の脱皮に成功したが、世界初となる全身脱皮はついに観察できなかった。2020年5月には、コロナ禍の中で飼育中の5匹のうちの1匹が2年ぶりに排便したことが話題となり、同水族館のダイオウグソクムシは常に人々の関心を集めてきた。
今後の展示は未定、代替種の飼育を検討
鳥羽水族館によると、現在メキシコ湾でのダイオウグソクムシの採取が困難な状況にあるため、今後の入館時期は未定としている。代わりに、ベトナム周辺などの東シナ海に生息する別種の「タイワンダイオウグソクムシ」を迎え入れ、飼育を検討していく方針だ。
水族館担当者が感謝の意を表明
水族館の担当者は、「2007年から積み重ねてきた飼育の歴史の中で、多くの個体が貴重なデータを残しました。貴重な知見を得られたことに感謝したい」とコメントしている。



