新潟県南魚沼市で保管されていた雪が21日、保冷車などを使わない一般物流のトラックで埼玉県所沢市にあるプロ野球・西武の本拠地、ベルーナドームに向け搬送された。南魚沼市が進める雪資源活用事業の一環で、新たな雪輸送の仕組みを使って豪雪地帯の雪を各地で利活用してもらうのが狙いだ。
背景と課題
同市では、2021年の東京五輪をきっかけに、イベントなどで活用してもらおうと各地に雪を輸送してきた。ただ、輸送中に雪解けや水漏れが懸念され、これまでは貸し切りトラックや保冷コンテナを手配しており、手間やコストの大きさが課題だった。
新たな輸送方法
そこで市は、大手膜メーカーの太陽工業(大阪)と連携し、保冷や防水機能を備えた輸送方法の研究を開始。運送会社ヤマトボックスチャーター(東京)の協力も得てテストを重ね、一般の荷物と一緒に雪を運べる新たな輸送スキームを構築した。
この日は、市内の貯雪場で搬出作業が行われ、作業員がショベルカーで雪山を崩し、防水機能を備えたコンテナバッグに雪を詰め込んだ。バッグはさらに保冷機能を持った不織布に入れられ、キャスター付きボックスでトラックに積み込まれた。
雪は25日まで毎日3トンを送り出し、西武の公式戦のイベントで活用される予定だ。市の担当者は「新たな雪の運送方法が広がり、雪の需要が高まってくれれば」と期待を寄せていた。



