佐賀県の避難所体育館、冷房設置率0.4%で全国最下位
佐賀県の避難所体育館、冷房設置率0.4%で全国最下位

災害時に避難所となる佐賀県内の公立小中学校の体育館と武道場の計251棟のうち、冷房設備を設置しているのは1棟のみで、設置率は全国最下位の0.4%であることが分かった。近年の災害では冷房のある公民館などを使用して対応してきたが、市町では今後の大規模災害に備え、設置に向けた動きが広がっている。

全国平均は33.1%、熊本県は20.9%

文部科学省の調査によると、5月1日時点での冷房設置率は全国平均が33.1%で、前年度から9.4ポイント上昇した。7月に最大震度7を観測する地震が発生した熊本県は、前年度から8.0ポイント増の20.9%だった。同県内では連日35度以上の猛暑が続き、暑さ対策が避難所運営の大きな課題となっている。

佐賀県内では、避難所に指定された体育館などで冷房が設置されたのは、2023年度に導入した大町ひじり学園(大町町)の体育館のみ。避難所に指定されていない公立小中学校の体育館などを含めても、設置率は0.8%にとどまる。

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財政負担が課題、公民館で対応

県教育委員会の本多勝彦・教育総務課長は「設備の導入には1億円程度かかり、自治体への財政負担がハードルになっている」と語る。こうした状況から、県の防災担当者は「冷房のない体育館は避難所に使わないようにしている」と明かす。

冷房がある公民館などの避難所指定の施設は県内に約270か所あり、7万人規模の避難者を受け入れることが可能としている。ただ、2019年と2021年に武雄市や大町町で大規模な豪雨災害が発生した際は、地元の小中学校が避難所として使用された。2021年は武雄市全体の避難者が約580人に上り、体育館にスポットクーラーを設置するなどして暑さをしのいだ。

市町での導入進む、県立学校にもスポットクーラー

避難所運営を担当する県社会福祉課の近藤英心課長は「今後もこうした大規模災害は起こり得る。熊本の状況も踏まえ、ホテルや近隣市町への広域避難も含めて対策を考えたい」と語った。

県内の各市町では、公立小中学校に冷房設備を導入する動きもある。県教委によると、全20市町のうち14市町が今年度予算で整備費や調査費を計上。唐津市や太良、みやき町では今年度中に一部の学校の体育館に設置されるという。

また、県は7月末に可搬型のスポットクーラー10台を購入。災害時には冷房設備がない避難所へ運び、暑さ対策に役立てるとしている。

県教育委員会は6日、今年度中に県立学校の全46校の体育館(51棟)に大型スポットクーラーを設置すると発表した。生徒らの熱中症予防を図るほか、県立学校のうち35校は災害時の避難所に指定されており、避難した住民の暑さ対策としても活用される。

県教委によると、各体育館に2台ずつ設置する。7月下旬に作業を始めており、10月上旬までに全校で完了させる。県立学校の内訳は高校32校、中学4校、特別支援学校10校。購入費は総額約1億8000万円。

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