生活道路の法定速度、時速60キロから30キロに引き下げ 9月1日施行
生活道路の法定速度、時速30キロに引き下げ 9月1日施行

中央線がなかったり、住宅街で幅が狭かったりする「生活道路」の法定速度の上限が、9月1日に施行された改正道路交通法施行令により、時速60キロから時速30キロに引き下げられた。地域住民が日常的に利用する生活道路を高速で通行する車両の危険性を踏まえ、速度規制を強化して事故抑止を図る。

対象となる道路とその範囲

警察庁によると、生活道路には明確な定義はなく、幅5.5メートル未満で主に地域住民が生活で使う道路が想定されている。全国の一般道路約120万キロのうち、幅5.5メートル未満の道路は約87万キロを占める。

一方で、中央線や車両通行帯が設けられている道路、中央分離帯がある道路などは対象外となる。また、最高速度を標識で「40キロ」などと指定している場合には、30キロ以上で通行できる。

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事故減少傾向と下げ止まり

平成28年に全国で49万9201件起きていた交通事故は、令和7年には28万7023件に減少。幅5.5メートル未満の道路で起きた事故も、平成28年の11万6956件から令和7年には6万5582件まで減った。ただ、令和2年(7万5331件)以降は下げ止まり傾向がみられる。

国土交通省の資料によると、自動車の速度と歩行者の致死率は、0~20キロで0.6%、20~30キロで0.9%だったのに対し、30~40キロでは3%、40~50キロになると8.4%と急激に上がるというデータもある。このため、政府は歩行者や自転車が多く使う生活道路での速度を抑制する必要があると判断し、施行令改正に踏み切った。

今後の対応とドライバーへの呼びかけ

9月1日以降、全国の多くの道路で法定速度の上限が30キロに制限される。警察庁の楠芳伸長官は8月27日の定例記者会見で、「生活道路は人を優先という意識を持ち、利用する方を思いやることが大切だ」とドライバーに呼びかけた。

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