大雨被災のJR美祢線で「レールサイクル」期間限定運行、線路を電動自転車で
大雨被災のJR美祢線でレールサイクル期間限定運行

2023年夏の大雨で線路が損壊し、全線不通が続く山口県のJR美祢線で、線路を活用した体験型アトラクションが10~12月の期間限定で登場する。線路上を電動自転車で走る「レールサイクル」を楽しめる。使っていない鉄道施設を有効活用し、沿線のにぎわい作りにつなげる狙いがある。

長門湯本駅発着で温泉も楽しめる

レールサイクルは、線路のレールの片方ずつに自転車を設置し、こいで動かすアトラクション。2台の間に床板を通して2人掛けの椅子を置き、計4人が利用できる。

今回設定したのは、長門湯本駅(長門市)から1.2キロ北上して折り返し、駅に戻るルートで、30~50分かけて走る。JR各社と沿線自治体などが10~12月に山口県全域で展開する大型観光企画「山口デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、JR西日本が独自に企画した。

今月10日、報道向け体験会が発着場所の長門湯本駅で開かれた。

列車では気づけない眺めや振動

レールサイクルの自転車にまたがると、目線は車窓よりはるかに低く、四方が開けている。アシスト機能でペダルをこぐ負担も少なく、すいすい進む。金具で、レール上をはみ出さないように固定され、脱輪はしない仕組みだ。折り返し地点では、JR西社員が床板に設置されたレバーを動かし、進行方向を変える。

ルートは深川川沿いの山に囲まれた田園地帯を通る。風を感じながら風景を眺めたり、カーブで曲がるレールや標識を間近で見たりすることができる。レールのつなぎ目の通過時の「ガタンゴトン」という振動と音も近くで感じられる。企画したJR西経営戦略部の花房厚希さん(38)は「列車に乗っている時には気づけない眺めや振動を楽しめます」と話した。