大分県内の農業用ダムで、貯水率の低下が深刻化している。7月8日の梅雨明け以降、まとまった雨が降らないためで、県は17日に対策連絡室を設置し、情報収集や農家の支援に乗り出した。
貯水率50%未満のダムが5カ所
県によると、8月17日午前9時現在、県内で利用される農業用ダム21カ所のうち5カ所で貯水率が50%を下回った。稲作が盛んな県北部では、受益面積が約3120ヘクタールに及ぶ「日出生ダム」(玖珠町)で51.1%、同約2580ヘクタールの「日指ダム」(宇佐市、杵築市)で47.8%となっている。
農業用に特化したダム以外でも、工業や農業、水道用水を供給する「耶馬渓ダム」(中津市)は、貯水率が20日午後7時時点で44.6%に落ち込んでいる。利用団体でつくる連絡協議会は18日、40%を下回れば取水制限を行うことで合意した。
稲作への影響と支援策
県によると、稲作は8月下旬から9月上旬に多量の水を必要とする「出穂期」を迎える。このため、渇水による生育不良や品質低下が心配されている。コメ以外でも、中津市では大豆の発芽不良の報告も上がっているという。
県は17日に対策連絡室を設置し、各振興局に相談窓口を設けた。中津市も同日、渇水対策本部を設置した。同市内では水が行き渡らずに田んぼが干上がり、ひび割れるなどの影響も出ており、散水車や川の水をくみ上げるポンプの貸し出しを行っている。
今後の見通し
気象庁によると、大分県を含む九州北部地方では、今後1か月の降水量は平年並みか少ないと見込んでいる。



