京都地裁(斎藤聡裁判長)は2026年7月14日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを求めた住民約3400人の請求を退ける判決を言い渡した。住民側は耐震設計の過小評価や避難計画の非実効性を主張したが、裁判所は認めなかった。
住民側の主張:基準地震動の過小評価と地盤の脆弱性
住民側は、関西電力が耐震設計で想定する最大の揺れ「基準地震動」を過小評価していると主張。原発の地盤はもろくて弱いと指摘し、想定を上回る地震の揺れで過酷事故が発生する具体的危険性があると訴えた。また、避難計画について交通渋滞などで迅速な避難は困難であり、実効的ではないと主張した。
関西電力の反論と裁判所の判断
関西電力側は、原発周辺の活断層分布状況を調査し基準地震動を適切に策定したと反論。基準地震動に対し原発の安全機能が損なわれることはないとし、原子力規制委員会の新規制基準に適合し安全性は十分確保されていると述べた。裁判所は関電側の主張を認め、差し止め請求を棄却した。
訴訟の経緯と原告の構成
提訴は2012年11月。当初約1100人が提訴し、その後全国から原告を募り7次にわたる追加提訴で原告数は約3400人に増加。原告の9割ほどは近畿2府4県の住民という。なお、1、2号機の運転差し止めも求めていたが、廃炉決定により2019年に取り下げられた。



