熊本イオン爆発事故、二次災害防止へ事前準備の重要性浮き彫り
熊本イオン爆発、二次災害防止へ事前準備の重要性

熊本地震の直後に発生したイオンモール熊本での爆発事故で、イオンは11日、一度屋外に避難した専門店の従業員に対し、再入館を許可した事実があったと公表した。この事故では7人が死亡した。爆発はLPガスの漏出が原因とみられ、イオンは「想定しきれなかった」としている。

再入館の経緯と原則違反

再入館は、帰宅に必要な車の鍵や貴重品の回収、レジ締めなどの要望があったため、複数のイオン社員が現場の判断で認めたという。しかし、大地震の直後は安全が確認されていない建物に戻らないのが原則だ。揺れで壊れた壁や天井が余震で崩落したり、電気機器から出火したりする恐れもあり、二次災害が起きかねない状況だった。

過去の教訓とマニュアルの課題

最大震度7の揺れが2回続いた10年前の熊本地震では、最初の地震で避難した被災者が再び自宅に戻ったことで被害が拡大した。今回の教訓が十分に生かされなかったことが悔やまれる。地震発生時、施設内には約3000人の客がいたが、30分ほどで屋外避難を完了させたという。緊急時の初動対応には万全を期していた一方、避難後の対応は甘かったと言わざるを得ない。イオンのマニュアルでは避難後は施設内に戻らないよう定めていたが、そのマニュアルが現場に徹底されていなかった。

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事前準備の重要性と防災拠点の責任

地震後の再入館は、建物の安全確認が前提となる。東日本大震災の際には入館を巡って混乱が生じたため、内閣府は施設の管理者向けに建物の緊急点検に関する指針を策定した。指針は、緊急時に確認すべき項目を平時に専門家を交えて把握し、緊急点検用のチェックシートを作っておくよう求めている。重要なのは事前準備であり、地震が起きてから現場に判断を委ねるようなことがあってはならない。イオンは全国の自治体と、災害時に避難場所を提供する協定を結んでいる。爆発した施設も避難場所になっていた。その地域の防災拠点である以上、二次災害を招いた原因の徹底究明が不可欠だ。イオン以外にも、防災拠点の役割を担う商業施設は全国にある。帰宅困難者を受け入れる施設も多い。二次災害を防ぐため、緊急時にはどう対応すべきか、あらかじめ点検しておくことが重要だ。

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