熊本地震で最大震度7を観測した地震により、熊本県八代市の廃校となった小学校の教室で陸上養殖されていたトラウトサーモン約1200匹が全滅した。地震による停電で、水槽に酸素を供給する装置が止まったことが原因とみられる。
出荷開始直後の被災
養殖場の運営会社「躍翔」(北九州市)は令和6年、旧鏡西部小を活用して養殖を開始。三つの水槽に約1500匹の稚魚を放流し、成魚まで育て、今年5月に「八代教室育ちサーモン」としてふるさと納税の返礼品で出荷を始めたばかりだった。7月上旬には対面販売も始まり、地元客からも「おいしいよ」と好評を得ていた。
停電による酸欠で全滅
先月28日の地震で停電が発生し、エアポンプが停止。電力の復旧は3日後で、その間に酸欠で魚が死滅した。設備はほとんど使えなくなっており、在庫もほとんど残っていない。運営会社の大石健司社長(53)は「これからという時に」と悔しさをあらわにした。
事業再開へ前向きな姿勢
事業再開の道筋は見えないが、大石社長は「技術があれば立て直せる」と懸命に前を向いている。



