福岡市東区の海の中道大橋で発生した3児死亡飲酒運転事故から今年8月で20年となるのを機に、福岡県は事故で3人の子どもを失った母親、大沼かおりさん(49)のメッセージや飲酒運転に関する罰則をまとめた特設サイトを公開する。7月中の公開を予定しており、遺族の肉声を伝えることで、飲酒運転が極めて重大な犯罪であることを県民に改めて認識してもらう狙いがある。
事故の概要と20年の節目
事故は2006年8月25日夜に発生。大沼さん家族5人が乗る乗用車が、飲酒運転をしていた当時福岡市職員の男の車に追突され、約15メートル下の海に転落した。この事故で長男の紘彬ちゃん(当時4歳)、次男の倫彬ちゃん(同3歳)、長女の紗彬ちゃん(同1歳)が亡くなった。事故から20年という節目を迎え、県は改めて飲酒運転防止への意識向上を図る。
サイトの内容と公開方法
特設サイトでは、飲酒運転防止に取り組むNPO法人「はぁとスペース」(福岡市東区)が発行する冊子に掲載された大沼さんのメッセージを紹介する。大沼さんは「飲酒運転は、お酒を飲んだドライバーが、自ら選んで犯している重大な罪。こんなことで尊い命が奪われては、絶対にいけない」と訴えている。また、事故を起こした場合に科される刑事罰のほか、損害賠償請求や勤務先からの解雇といった具体的な「代償」についても掲載する。
公開後は、GoogleやYahoo!などでサイトの広告を配信するほか、県公式SNSでも周知を図る予定だ。
飲酒運転罰則の強化と社会的影響
この3児死亡事故を受け、翌2007年には道路交通法が改正されるなど、飲酒運転に対する罰則強化が進められてきた。県は特設サイトを通じて、飲酒運転の危険性とその代償を広く伝え、再発防止につなげたい考えだ。



