慶応大、iPS細胞移植の長期安全性確認 脊髄損傷患者4人で最長4年観察
慶応大、iPS細胞移植の長期安全性確認 脊髄損傷患者4人

慶応大などの研究チームは21日、脊髄損傷の患者4人にiPS細胞から作製した神経のもととなる細胞を移植した世界初の臨床研究について、最長4年の経過観察で腫瘍や重い副作用は確認されなかったと発表した。チームは、長期的な安全性が確認されたとしている。論文が、科学誌ネイチャーメディシンに掲載された。

移植の詳細と経過観察の結果

チームは2021~23年、18歳以上で受傷後2~4週間の亜急性期の患者4人に移植を行った。健康な人のiPS細胞から作製した神経のもとになる細胞を、傷ついた脊髄に1人当たり約200万個移植。昨年3月、2人の運動機能が改善したと発表していた。

チームによると、移植後2~4年間の経過観察をした結果、4人とも移植した細胞のがん化や重篤な副作用はみられなかった。機能の改善が見られた2人も含め、症状が再度悪化することもなかったという。

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今後の計画

同大発バイオ新興企業「ケイファーマ」(東京)は、有効性を検証して国の承認を得るための企業治験を来年にも始める計画だ。同社取締役でチームの岡野栄之教授(生理学)は「長期の安全性を確認できたことで、自信を持って次の試験に進められる」と話した。

チームは来年、受傷から長期間経過した慢性期の患者を対象にした医師主導治験の開始も目指している。

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