福井市東公園で建設が計画されている多目的施設「福井アリーナ(仮称)」について、整備・所有を担う「福井アリーナ」の梅田憲一社長が19日、読売新聞の取材に応じ、2028年秋頃としていた完成予定時期が遅れる見通しを明らかにした。29年夏までの完成を目指すという。物価高騰を受け、最大160億円としていた事業費も上振れする可能性があり、事業計画を精査している。
事業費上振れと計画見直し
梅田社長によると、施設の実施設計を進める中で、資材の高騰により事業費が上振れする可能性が浮上。設備の見直しや追加の資金調達など、事業計画の再検討が必要となった。当初、今年夏に予定していた建設業者の選定も後ろ倒しとなり、年内に公募する予定だ。
ブローウィンズの参入目標に影響も
同施設を本拠地とする予定のプロバスケットボールチーム、福井ブローウィンズは、今秋創設される最上位カテゴリー「Bプレミア」への参入を目標としている。梅田社長は「ブローウィンズが参入を目指す29年秋に間に合わせないといけない」と述べ、期限に合わせた完成を強調した。
財政支援の現状と今後の見通し
施設整備の計画は経済界が主導し、24年2月公表時点の事業費は105億円だった。物価高騰を踏まえ、25年8月に公表した計画では150億~160億円に膨らみ、国が30億円、県と市が各15億円ずつ支援することになった。現在、企業からの寄付金集めなど財源の確保を進めている。
梅田社長は「150億円に上乗せした10億円分があれば収まると思ったが、それ以上に物価が上がっている。細かい仕様などの見直し作業をしている」とし、「北陸新幹線の県内延伸を受けた福井駅周辺のにぎわい創出のためにもアリーナ整備をしっかり進めたい」と述べた。
事業費の上振れ可能性について、県スポーツ課と市アリーナ整備促進課はともに「事業費の上振れがあったとしても追加の財政支援は考えていない」としている。



