2016年の熊本地震で犠牲となった熊本県阿蘇市の大和晃(ひかる)さん(当時22歳)の家族らが10日、晃さんゆかりの米を同県南阿蘇村で収穫した。
作付け面積を約3倍に拡大
地震から10年となる今年は、作付け面積を昨年のほぼ3倍の計約2900平方メートルに拡大。この日は、母・忍さん(59)や忍さんの兄・本郷征美さん(62)らが稲刈りをした。稲刈り機のトラブルで作業は中断となったが、種もみは無事に確保できた。
「晃の米」と名付け稲作続ける
晃さんは本震が起きた16年4月16日未明に車で走行中、阿蘇大橋付近で土砂崩れに巻き込まれたとみられる。同月初旬に兼業農家だった大和さん一家がコシヒカリの種もみをまき、晃さんも16日に田植えに向けた作業を手伝う予定だった。父・卓也さん(2024年に66歳で死去)が「晃と準備した苗だけは植えたい」と田植えをして以降、「晃の米」と呼び、稲作を続けてきた。
母・忍さんの思い
忍さんは「10年間、たくさんの人々の力を借りてつらい日々を乗り越えたことに感謝しつつ、(7月の)地震被災者への思いを抱きながら作業した。晃の生きた証しとして、夫と大切につないできた米を収穫できて安心した」と話した。



