熊本地震の発生から1週間が経過した今も、支援物資が十分に行き渡らない地域がある。災害時の物流に詳しい流通経済大の矢野裕児教授(物流論)は、その背景に「三つの不足」があると指摘する。
人手不足と専門人材の不足
矢野教授は、災害のたびに指摘される要因の一つとして人手不足を挙げる。トラックのドライバーだけでなく、運送に関わるプロ人材が足りていないという。
物資が集まる場所で必要なものをすぐに運び出せるようレイアウトする、動線を確保する、フォークリフトなどを動かして効率的に運ぶ、ニーズや在庫を把握する――こうした作業はプロでないと難しい。すでに取り組みは進められているが、民間の配送業者の協力を仰ぐしかないと話す。
「ラストワンマイル」の課題
市役所や町役場の物資拠点では、人が足りないために物資を仕分けしたり届けたりしきれていない状況がある。「ラストワンマイル」とも呼ばれるこの問題の解消策について、矢野教授は災害のたびに常に指摘されていると述べるにとどまった。



