千葉県を襲った記録的な豪雨と、熊本県を中心にした地震により、高速道路や高速バスなどの交通網が「想定外」の事態に見舞われ、移動手段の確保が大きな課題となった。特に、復興を支える道路や高速バスが、どのような影響を受け、どのように対応したのかが注目される。
千葉豪雨で露呈した高速バスの脆弱性
お盆休暇中の豪雨で、東京方面への高速道路は大渋滞。14時台に発車した高速バスは、千葉県に入って高速道路を降りたのが23時半だった。千葉駅周辺は冠水のため近づけず、やむを得ず駅に近い場所で乗客の一部を降ろす事態となった。
さらに、千葉駅から茂原方面へ向かう途中も冠水で引き返したり、通常ルートを迂回したりして、終点手前の茂原駅で全員を降ろしたのは翌午前3時過ぎ。ダイヤ上は19時42分着の予定だったため、7時間以上の遅延となった。
千葉東金道路は、東京・千葉駅方面から東金・成東方面への高速バスルートにあたり、当日の通行止めで多くのバスが遅延しただけでなく、降車した乗客のその後の移動手段も奪われた。
冠水と運休がもたらした影響
豪雨の翌日以降も、大網白里市の大規模な冠水により、大網~羽田空港を結ぶ高速バスや、東京駅から大網駅への深夜バスは、大網より一駅東京寄りの土気駅止まりの運行が続いた。
一方、外房線の不通で特急「わかしお」が全面運休となったため、東京駅と勝浦・安房小湊を結ぶ高速バスに臨時便が設定された。このバスは東京湾アクアラインを経由するため、水害の影響を直接受けず、通常通り運転できた。
千葉のケースでは、一般道への車両の残置が大きな問題となったが、高架や盛り土の上を走る高速道路の被害が少なかったことで、比較的早く「移動」を支えることができたと言える。
熊本地震で顕在化した九州道の重要性
熊本地震でも、高速道路と高速バスへの影響は甚大だった。福岡~熊本~宮崎・鹿児島と九州の主要都市を南北に結ぶ九州道は、九州の人の流れと物流の要である。とりわけ今回の地震では、九州新幹線にも大きな被害が出ており、26年8月24日現在も「熊本~新水俣」間の運行再開の見込みが立っていない。
高速道路や高速バスの復旧が進む一方で、鉄道を含めた交通網全体の早期回復が課題となっている。今後、災害に強い交通インフラの構築が求められる。



