線状降水帯が繰り返し発生し、27日未明から朝にかけて記録的な大雨に見舞われた北陸地方。JR羽咋駅から数キロの石川県羽咋市立開町では、自宅が浸水した住民が当時の状況を振り返った。
「水がどんどん押し寄せてきている」
前田和則さん(73)と令子さん(75)夫妻は28日朝、玄関や庭にたまった泥を前に、疲れた様子だった。大粒の雨は26日夜から降り始め、和則さんは27日早朝に仕事に出かけたが、令子さんが1人で自宅で過ごしていた午前7時ごろ、家の裏の川が氾濫した。
四方八方から茶色い水が前田さんの家へ流れ込み、水浸しになった。玄関のドアの前では川の水が波打っていた。令子さんは和則さんに電話し、「大変なことになっている。水がどんどん押し寄せてきている」と伝えた。
「まさか自分の身に」 それでも前を向く
妻の4度目の電話で決断したという。川は過去に川幅を広げていたが、今回の氾濫で集落が浸水した。迫る茶色い水を目の当たりにし、「まさか自分の身に」と当時の衝撃を語る。
泥をきれいにしたら「また花を」と話す夫妻。復旧への一歩を踏み出している。



