イオン爆発、全員避難の裏で再入館7人死亡 マニュアル不備露呈
イオン爆発、再入館7人死亡 マニュアル不備露呈

最大震度7を観測した7月28日の熊本地震後に起きた「イオンモール熊本」(熊本県嘉島町)の爆発事故で、被災施設の安全確認の在り方が問われている。イオン側は約3000人の来店客を地震発生から約30分で屋外避難させた一方、避難後の状況をマニュアルで想定しきれず、一部従業員の再入館を許し7人が死亡した。

避難成功の裏で起きた再入館

イオンモール熊本には約200の専門店が入り、当日は1500人程度が勤務。地震発生時には約3000人の来店客がいたが、約30分で屋外への避難が完了した。震度5以上の地震発生時は安全確認を終えるまで館内に戻らないという大原則に沿ったマニュアルに基づく対応だった。

再入館は本来、ライフラインや建物などの安全を確認し、立ち入りを認める責任者の正式なアナウンスがあってからとなっていた。しかし、避難したテナント従業員の中には、帰宅に必要な車の鍵などを館内に残している人がいた。従業員から貴重品の回収やレジ締めの要望なども寄せられ、イオン側はなし崩し的に再入館を許可した。

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トップと現場で食い違う説明

午後5時50分に爆発が起き、雑貨店運営会社「ハビタ」(熊本市)やアパレル大手「オンワードホールディングス」(東京)の従業員らが巻き込まれた。イオンの吉田昭夫社長は翌日の記者会見で、従業員らに再入館の許可を出したかと問われ「一切ない」と否定した。

だが、複数のテナント従業員が「戻る許可があった」と証言したことからイオン側は調査を進め、現場の判断で個別に応じたことを確認した。イオン側は落ち度を認め、遺族に謝罪した。

専門家が提言する国の指針

「奇跡の全員避難」と呼ばれた一方、マニュアルや事前訓練に不備があったことが浮き彫りになった。館内に戻らないという大原則はなぜ破られたのか。同様の事態は今後の災害でも起きる恐れがあり、専門家は国が明確な指針を示すべきだと提言している。

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