猪苗代湖ボート事故、最高裁が弁論 無罪判決見直しへ10月にも判決
猪苗代湖ボート事故、最高裁が弁論 10月にも判決

福島県会津若松市の猪苗代湖でモーターボートの衝突事故を起こし、小学生ら3人を死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われた佐藤剛被告(49)の上告審で、最高裁第二小法廷(高須順一裁判長)は18日、法廷で検察、弁護側双方の意見を聞く弁論を開いた。

検察側は無罪判決の破棄を求める

検察側は、被告に過失があったと主張し、被告を逆転無罪とした二審・仙台高裁判決を破棄するよう求めた。弁護側は、被告に過失はなく、無罪は妥当だと訴えた。弁論は二審の結論を変えるために必要な手続きであり、被告を無罪とした高裁判決が見直される可能性がある。最高裁は10月にも判決を言い渡す見通し。

事故の経緯と一審・二審の判断

この事故は2020年9月、被告の操縦するボートが、マリンスポーツの順番待ちで湖面に浮いていた3人に衝突。小学3年の豊田瑛大(えいた)さん(当時8)が死亡し、母親ら2人が重傷を負った。

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一審・福島地裁は、警察が現場の状況を調べる「実況見分」の際、被告が湖面に浮くマネキンを視認できたことなどから、被告が前方確認を怠ったと判断し、禁錮2年の実刑とした。

だが、高裁は実況見分について、マネキンは人体より高く浮くことなどをふまえ、条件設定が「不当に被告に不利だ」と指摘。現場は遊泳が禁止されている区域で、湖面に人がいると想定するのは困難だったとして無罪とした。検察側がこれを不服として最高裁に上告した。

弁論での双方の主張

検察側は弁論で、被告が安全確認の義務を尽くしていれば衝突は回避できたと主張。被告には過失があるのに「高裁が証拠の評価を誤った」などと述べた。

一方、弁護側は、捜査機関が被告に不利な条件を設定して実況見分を行うなど「著しく正義に反する捜査・公判を遂行した」と批判。被告の過失を否定した高裁判決は妥当だと述べ、検察側の上告を棄却するよう求めた。

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