承諾殺人で懲役10年判決、さいたま地裁 22歳と21歳の女性殺害
承諾殺人で懲役10年判決、さいたま地裁

さいたま地裁(井下田英樹裁判長)は17日、22歳と21歳の女性2人を同意の上で殺害したとして承諾殺人などの罪に問われたさいたま市大宮区の無職、斎藤純被告(32)に対し、懲役10年(求刑・懲役13年)の判決を言い渡した。裁判長は「殺人願望を満たすため、自殺を考えている者なら殺害を実行しやすいと考えた。人命の価値を軽視している」と厳しく非難した。

事件の経緯と判決内容

判決によると、斎藤被告は2015年10月、横浜市の女性(当時22歳)宅で、女性の同意を得て睡眠薬で眠らせ、コートのベルトで首を絞めて殺害。さらに2018年1月には自宅マンションで、茨城県阿見町の女性(同21歳)を同様の方法で殺害した。

井下田裁判長は、斎藤被告が中学生の頃から強い殺人願望を抱いていたと指摘。殺害の承諾を強引に迫ってはいないものの、「殺害の準備や方法を示して被害者に死を意識させ、殺害を承諾させる過程に積極的に関与した」と認定した。

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発覚のきっかけ

事件は2025年5月、埼玉県警が窃盗事件で斎藤被告の自宅を捜索し、阿見町の女性の頭蓋骨が見つかったことで発覚。その後、2026年3月の初公判で、横浜市の女性に対する承諾殺人も明らかになった。

斎藤被告は公判で起訴内容を認めていたが、弁護側は「被害者が自ら死を望んでいた」として情状酌量を求めていた。しかし、裁判長は「被告は自らの殺人願望を満たすため、弱った立場の女性を対象に犯行に及んだ」とし、刑事責任は重いと判断した。

社会的影響と今後の展望

本件は、ネット上で自殺願望を募らせる人々を狙った犯罪として注目を集めた。専門家は「同意があるからといって殺人が許されるわけではない。司法が明確に線引きを示した意義は大きい」と評価する。一方、被害者遺族は「二度とこのような事件が起きないよう、再発防止策が必要」と訴えている。

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