九州新幹線西九州ルートの佐賀県内区間(新鳥栖―武雄温泉)について、佐賀県と国土交通省は17日、ルートを定めずに2027年度から環境影響評価(アセスメント)を行うことで合意したと発表した。アセス前の事前調査は「北陸新幹線(敦賀―新大阪間)の環境影響評価の実施状況(最大幅12キロ)を参考」とした。さらに西九州ルートを事業化する場合の佐賀県の負担について一定の上限を設けるなどし、佐賀県区間にかかる負担は長崎県と佐賀県が受益の程度などを踏まえ、共同して負担することが適当などとした。
会見での一問一答
午後6時から県庁で会見を開いた山口祥義知事と国土交通省の水嶋智事務次官の主な一問一答は次の通り。
――環境影響評価(アセス)は「幅12キロを参考」としているが、国側は有明海沿岸道路を南限とか、佐賀県側は佐賀空港ルートもと議論していた
次官「特定のルートを前提にしたものはないということでアセスを進めていくことで合意した。その上で幅を持ったアセスというのは北陸新幹線の例があるということで参考にした。私どもとしては念頭に置いているルートがあるが、佐賀県には様々な意見があり、それを集約していくためのプロセスと時間が必要と理解しており、このような合意内容になった」
――アセスの期間はどれぐらいになるのか
次官「通常3年ないし5年。技術的な内容が関係してくるので、技術的な議論を通じて佐賀県の協力ももらいながら進めていくことになろうと考えている」
――具体的に財政負担のあり方についてどのような形を検討しているのか
次官「何か決まっていること…この記事は有料記事です。残り1574文字有料会員になると続きをお読みいただけます」
合意の背景と今後の課題
今回の合意は、長年停滞していた西九州ルートの整備に向けた大きな一歩と評価される一方、具体的なルートや財政負担の詳細は今後の協議に委ねられている。佐賀県内では、佐賀空港ルートや有明海沿岸道路沿いなど複数のルート案が議論されており、地元の意見集約が課題となる。国交省はアセス期間中に技術的検討を進め、県の協力を得ながら合意形成を図る方針だ。



