マイナビは2026年8月19日、「アルバイト就業者のカスタマーハラスメント実態調査(2026年)」を発表した。調査は2026年7月1日~7月8日、全国の15~69歳(中学生を除く)のアルバイト就業者3,068人を対象に、WEBアンケートで実施された。
アルバイトの4人に1人がカスハラ経験
直近1年以内にカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)を受けた経験があるかを尋ねたところ、「何らかのカスハラを受けたことがある」と回答したのは24.9%だった。職種別では「販売・接客・サービス」が28.0%で最も高く、次いで「飲食・フード」が26.8%となった。いずれも顧客と直接接する機会が多い職種であり、顧客対応の機会が多い業務ほどカスハラに直面するリスクが高まる可能性がうかがえる。
被害内容、最多は「大きな怒鳴り声」
カスハラ経験者に具体的な被害内容を聞いたところ、「大きな怒鳴り声をあげられた」が39.4%で最も多かった。次いで「理不尽な要望を繰り返し問い合わせられた」が30.0%、「人格の否定・侮辱的発言をされた」が24.0%となった。職種別では、「大きな怒鳴り声をあげられた」は「販売・接客・サービス」が46.3%、「飲食・フード」が49.1%で、それぞれ最も多い被害内容だった。
「医療・介護・保育」では、「大きな怒鳴り声をあげられた」と「性的な冗談など、顧客からのセクハラ被害があった」がともに30.6%で最も高くなった。利用者や患者と継続的かつ近い距離で接する機会が多い職種特性から、多様なハラスメントに直面しやすい可能性がうかがえる。職種によって多くみられるハラスメントの内容には違いがみられたものの、いずれも顧客や利用者との接触機会が多い職種であることから、業界固有の課題というよりも、顧客対応の特性や接触頻度の違いがハラスメントの発生内容に影響している可能性が考えられる。
カスハラ経験者の68.1%が「仕事へのやる気が下がった」
カスハラを受けたことがある人に、どのような影響があったか聞いたところ、「仕事へのやる気が下がった」が68.1%で最も多かった。次いで「精神的ストレスになった」が65.9%、「仕事を辞めたいと感じた」が57.0%となった。カスハラは、精神的なストレスだけでなく、仕事へのモチベーション低下や離職意向の高まり、顧客対応業務への抵抗感にも関連していることがうかがえる。企業にとっては、従業員のメンタルヘルス上の課題にとどまらず、人材の定着やサービス品質の維持にも影響を及ぼす可能性がある。
安心して働くために必要な取り組み、最多は「警察・行政との連携」
カスハラを受けたことがある人に、安心して働くためにあると良いと思う取り組みを聞いたところ、「警察や行政との連携体制を構築」が30.3%で最も高かった。次いで「カスタマーハラスメントの相談窓口を社内に設置」が24.0%、「通話内容の録音や接客状況の録画・運行中の録画を行う」が21.5%、「ハラスメント発生時の記録・報告システムを導入」が21.5%となった。被害発生後の相談・記録・報告体制に関する項目が上位となっており、従業員が安心して働くためには、予防策に加えて、被害発生時に組織として従業員を守る体制を整えることも重要と考えられる。



