沖縄県名護市辺野古沖で、同志社国際高校(京都府)の生徒らが乗った船が転覆した事故で、亡くなった同校2年だった武石知華(ともか)さんの両親が17日、沖縄県庁で古謝玄太知事と面談し、「安全管理の実態を把握し、学校や旅行会社が共有できるガイドラインを整えてほしい」と求めた。
事故後初めての知事との面談
両親が事故後に沖縄県知事と会うのは初めて。面談は非公開で行われ、終了後に両親と古謝知事が共に会見した。事故を機に問われた平和学習のあり方について、父親は「安全が確保されていない状態のものを生徒に提供し、それが長年放置されることがあってはいけないと思っている」と話した。
古謝知事は「事故の教訓を今後の県政に生かす。対応すべきことに誠実に取り組んでいく」と述べた。
面談実現までの経緯と現場訪問
今回の面談は9月の県知事選後に古謝知事側から両親へ連絡を取り、実現したという。事故から7カ月後の面談となったことについて、父親は「もう少し早く行政側と話ができればという希望は正直持っていた。少し残念な部分ではあった」と話した。
この日、古謝知事は就任後初めて、事故現場近くの辺野古漁港を訪れ献花したほか、事故が起きた海域が見えるアメリカ軍キャンプ・シュワブ内で黙禱(もくとう)を捧げた。
事故の概要とその後の対応
事故では、武石さんと船長の計2人が亡くなり、生徒と乗組員の計14人が重軽傷を負った。武石さんの両親は、高校の校長や船を運航していた市民団体「ヘリ基地反対協議会」の関係者ら計11人を業務上過失致死傷容疑などで刑事告訴している。
高校を運営する学校法人同志社が設置した第三者委員会は7月、報告書を公表。学校側が下見を怠り、生徒や保護者に小型船が基地建設に対する抗議船であることを説明していなかったなどとして、「安全配慮義務違反があった」と指摘している。