森重昭氏の氏名が記帳される
3月に88歳で死去した被爆者で歴史研究家の森重昭さんの氏名が29日、広島市の「原爆死没者名簿」に記帳された。名簿は8月6日に同市中区の平和記念公園の原爆死没者慰霊碑に納められる。
市役所で被爆者の中本信子さん(84)が森さんの氏名と死亡日、亡くなった年齢を毛筆で書き入れた。中本さんは「被爆者の中に森さんのような人がいたことを誇らしく思う」と話した。
森さんは8歳で被爆。戦後、連合国軍総司令部(GHQ)などの資料を手がかりに、被爆死した米兵捕虜12人の身元などを独自に調べ、遺族との交流も続けた。2016年5月に現職の米大統領として初めて広島を訪問したオバマ氏と抱擁し、国内外で報道された。
追悼慰霊式も開催
広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)は29日、広島市中区の広島平和会館で、原爆死没者の追悼慰霊式を開き、約25人が参列した。
式では黙とうの後、原田浩理事長(87)が「現在も世界各地で紛争が起き、極めて危険な状態になっている。人類の願いである、戦争も核兵器もない平和な世界になるよう、切に願う」とあいさつした。参列者は献花台に白色の菊の花を供え、手を合わせたり頭を下げたりして、追悼した。
式後、原田理事長は「被爆体験をしっかりと次の世代に伝えることが、使命だと思っている」と決意を述べた。



