佐賀県警科学捜査研究所の元技術職員によるDNA型鑑定不正問題で、この職員が鑑定した証拠が採用された裁判で有罪となった男性が7日、佐賀地裁に再審を申し立てた。
代理人の出口聡一郎弁護士(佐賀県弁護士会)らによると、男性は覚醒剤取締法違反罪(所持、使用)で起訴され、一審・佐賀地裁を経て、二審・福岡高裁で懲役2年6カ月の有罪判決が確定、服役した(現在は別の事件で服役中)。今回、このうち「所持」について再審を請求した。
DNA鑑定が有罪の決め手に
男性は2017年に逮捕され、いずれも否認したが、公判では、薬物を入れた袋の付着物が男性のものだとするDNA型鑑定が有罪の決め手になったとしている。
25年9月に佐賀県警が鑑定不正問題を公表した後、男性から、一審・佐賀地裁での国選弁護人に調査の依頼があった。裁判の資料から、証拠を鑑定した人の1人の名前が元職員と一致した。
弁護士「合理的な疑いが残る」
7日に会見した出口弁護士らは「(鑑定不正問題で)DNA鑑定の信用性が揺らいだ。判決の決め手がなくなり、合理的な疑いが残る」と述べた。男性は「この鑑定で不正があったのかどうか明らかにしてほしい」と話しているという。



