熊本地震による建物の倒壊などで亡くなった「直接死」の36人について、熊本県は10日までに遺族の同意を取れた14人の氏名を公表した。12人は遺族の意向で非公表を決め、残る10人は調査中としている。
公表の基準と非公表の場合
県は原則、災害で犠牲になった人の遺族の同意が得られた場合は氏名、住所、年齢を明らかにしている。一方、同意が得られなかった場合の公表は、「亡くなった人の特定を避けるため」として、居住自治体、性別、年代、死因にとどめている。
運用の明文化と専門家の見解
具体的な取り決めがない中で対応にあたった2020年7月の九州豪雨などの教訓を踏まえ、同年9月に現在の運用を明文化した。
災害対策に詳しい岡本正弁護士は、「亡くなった方の氏名や死因の記録は、その方の生きた証しを残し、災害を検証するために公表する意義がある。ご遺族に配慮しながら、公表のタイミングについては国や自治体、メディアなどで丁寧に議論を重ねていくべきだ」と話す。



