イスラエル軍は5日、占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で先月起きたイスラエル人入植者とパレスチナ人村人の衝突について、死亡した入植者が「フレンドリーファイア(戦場で同じ陣営に属する軍隊が、誤って味方に攻撃を加えること)」で死亡した可能性があるとの調査結果を発表した。
衝突の経緯と犠牲者
この衝突は7月下旬にヨルダン川西岸北部テル村で発生し、パレスチナ人4人とイスラエル人2人が死亡した。
軍の報告書は「ベナヤフ・メレット大尉(予備役)の致死傷の原因を確定させることは不可能だと結論付けた」としている。
メレット大尉の死亡状況
軍によると、入植者で予備役でもあるメレット大尉は、テル村に侵入した入植者約20人と村人との衝突の際、村人に小銃を奪われた直後に死亡した。
報告書は村人をテロリストと呼び、「メレット大尉はテロリストによる発砲、またはテロリストを無力化しようとした際の誤射のいずれかによって死亡した可能性がある」と記している。
もう1人のイスラエル人死亡者
死亡したもう一人のイスラエル人、ユバル・エズラ少佐は、衝突を終わらせるために現場へ派遣された現役兵士だった。
報告書は「調査の結果、ユバル・エズラ少佐はテロリストに向かって突撃し、接近戦で排除したが、一連の交戦中に死亡したことが判明した」と記している。
入植者の行動と村長の主張
さらに軍は、入植者側が「ハイキング」と称して行ったテル村への侵入について、「治安当局からの必要な調整や承認を得ずに行われたものだった」と結論付けた。
衝突当時、テル村のワリド・ジダン村長はAFPに対し、入植者の行動は断じてハイキングなどではなかったと主張。「イスラエル兵も現場におり、入植者と共に発砲を始めた。殺害、破壊、財産への放火を目的に村を襲撃したのは入植者側だ」と訴えていた。
背景
ヨルダン川西岸では長年にわたってイスラエル人入植者によるパレスチナ人襲撃が続いているが、ここ数か月で件数が急増している。
テル村は、メレット氏が自警団員を務めていたハバトギラド入植地の近くに位置している。



