光学機器メーカー大手のHOYA(東京都新宿区)が、内視鏡の部品製造に使う金型などを下請け業者に無償で保管させていたとして、公正取引委員会は21日、下請法(現・中小受託取引適正化法)違反(不当な経済上の利益の提供要請)を認定し、再発防止を求める勧告を出した。
HOYA、32社に643個の金型を無償保管
公取委の発表によると、HOYAは遅くとも2024年7月1日から2026年4月17日までの間、内視鏡の部品製造を委託した業者32社に対し、金型など計643個を無償で保管させていた。これらの業者への発注は、その期間の1年以上前から行われていなかったという。
金型の中には重さ500キロ以上のものや、今後使用する可能性が低い試作品も含まれていた。一部の業者は保管のための倉庫を借りており、公取委は悪質と判断した。
HOYAの説明と対応
HOYAは公取委の調べに対し、「業者から保管費について請求がなかったから払っていなかった」と説明したという。しかし、HOYAはすでに業者と今後は保管費を支払うことで合意し、未払い分の費用計約1452万円を支払った。
HOYAは内視鏡や眼鏡レンズ、半導体の精密機器などを製造し、国内外で販売している。今回の勧告は、中小企業庁が調査し、公取委に勧告を求める「措置請求」を行っていたものだ。
根強い商慣習
同様の違反は、製造業で広く商慣習として根強く残っているとされる。公取委は再発防止を求め、HOYAは今後の対応を検討している。



