愛知県小牧市の長谷川勊(まさる)さん(85)は、病気で判断能力が低下した弟(70)のために2008年から「保佐人」となり、施設で暮らす弟の財産管理や施設とのやりとりなどをサポートしている。成年後見制度に基づく支援で、判断能力に応じて「補助」「保佐」「後見」と3段階あるうちの中程度のものだ。
家裁から突然の通知
そんな長谷川さんに2017年、家庭裁判所から手紙が届いた。「全国的に親族後見人による不正な後見事務が問題となっており、(略)被後見人に一定の財産がある場合には一律に監督人を選任する」と書かれていた。
長谷川さんは、弟の暮らしを支え、家裁への報告もきちんと行ってきた。しかし家裁からの通知には、これまで適切に後見事務を行っていた保佐人であっても監督人をつけるとあり、反対できる余地はなかった。
理由は遺産相続
なぜ突然、監督人をつけられることになったのか。理由は遺産相続。16年に亡くなった親族の相続がきっかけで、弟に一定の財産が生じたためとみられる。長谷川さんは「納得いかない」と話している。