再審無罪から1年、前川さんが語る思い
1986年に福井市で中学3年の女子生徒を刺殺したとして殺人罪で服役した前川彰司さん(61)の再審無罪判決が言い渡されてから、2026年7月18日で1年となった。17日には再審制度を見直す改正刑事訴訟法が国会で成立したが、前川さんは「証拠の全面開示がかなわなかったことは悔しい」と述べ、次の見直しに向けて「声を上げる」と決意を語った。
街頭活動と集会への参加
前川さんは判決後、毎週のように福井県庁前で街頭に立ち、再審制度の改正を訴えてきた。また、再審事件に関する各地の集会にも積極的に参加し、冤罪被害者の立場から制度改善を求め続けている。
改正法への憤りと評価
17日、福井市内で報道陣の取材に応じた前川さんは、改正法で開示された証拠の目的外使用が禁じられたことなどについて、「福井の事件では証拠開示が無罪の決め手となり、全面的な証拠開示を求めてきた。しかし、むしろ証拠開示が狭まっている。逆行した内容の法案が通ってしまった」と憤りをあらわにした。
納得できない気持ちが強く、意見陳述を予定していた14日の参院法務委員会は欠席した。「行かないという選択肢を選ぶことで自分の考えを示した」と説明した。
一方、再審開始決定に対する検察の不服申し立て(抗告)が改正によって原則禁止になった点については、「異例の修正が3度入り、前進はあった」と一定の評価を示した。
5年後の見直しに向けて
改正法の付則では、5年ごとに再審制度の在り方を検討すると規定された。前川さんは「本当に冤罪犠牲者が救済されるのか見守っていく。自分も声を上げ、5年後に光を見いだしたい」と力を込めた。また、「5年後に向けて僕もまだ頑張っていかなあかん」と述べ、今後の活動への決意を新たにした。



