テレビ番組のロケ中に共演者の女性へ性的暴行を加えたとして、不同意性交罪などに問われた元お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二被告(43)の公判が5日、東京地裁で結審した。検察側は「悪質な犯行で被害者に与えた結果は重大」として懲役7年を求刑。弁護側は「同意があったと思っていた。不同意性交の故意はなかった」と改めて無罪を主張した。判決は11月16日に言い渡される。
起訴内容と双方の主張
斉藤被告は2024年7月、番組で共演予定だった初対面の20代女性に対し、駐車中のロケバス内でキスや胸を触るなどの行為をしたとして起訴された。
検察側は論告で、著名な芸能人だった被告と、会社員のかたわらインフルエンサーとして活動していた女性には認知度や芸歴で大きな差があり、抵抗されにくいことを利用して犯行に及んだと主張。「2人は初対面で、ロケバスで性的行為を許容するような関係でなかったことは明らかだ」と指摘し、同意があったとする被告の供述は「あまりに飛躍している」と述べた。
一方、弁護側は弁論で、被告は女性と親しく話すうちに好意を持たれていると感じて行為に及んだと主張。女性が不快感を示さなかったため受け入れられたと考えたとし、被告に番組出演者の決定や女性の今後の活動への影響力はなく、立場を利用する意図もなかったと述べた。さらに、スタッフの出入りがあり得るロケバスでの行為や、行為後も「また連絡してね」と親しく話しかけた状況から「不同意性交の故意はなかった」と訴えた。
被害女性の意見陳述
この日は被害者女性の意見陳述もあり、法廷でついたての内側から心情を述べた。「早朝の仕事の待機中、初対面の私に性的な行為をする被告に強い異常性を感じた」「私はあれほど拒絶しおびえていたのに『同意があった』と言うなんて、うそをついているか重大な認知のゆがみがあるとしか思えない。被告がそれを自覚しなければまた同じ被害が生まれてしまう」などと話した。
また、女性は事件やその後の誹謗中傷によりPTSDと診断され、フラッシュバックや不眠の症状が続き休職も強いられたと説明。「被告の行為によって人生を壊された」と述べた。



