米空軍が使用する基地の近くで「テロ行為の準備」の疑いで男5人が逮捕され、のちに保釈された事件をめぐり、英警察は29日、押収した車両からは爆発物ではなく「まとまった量のガソリン」が見つかったと発表した。事態は混迷の様相を呈している。
事件の経緯と対応
事件は27日、英イングランド南西部グロスターシャーにある英王立空軍(RAF)フェアフォード基地近くで起きた。不審な小型トラック複数台を目撃した住民から通報があり、警察が出動。近隣の村では人々が避難したほか、「重大インシデント」が宣言される騒ぎとなった。
反テロ警察ネットワークCTPを率いるローレンス・テイラー氏は、「車両の広範な鑑識調査を行った結果、爆発物は発見されず、まとまった量のガソリンが回収された」と述べた。
保釈への疑問と燃料窃盗説
英メディアの報道によると、地元住民からの通報がある1時間ほど前、逮捕された5人グループの一人が警察に電話をかけていたとされる。
爆発物に関連する容疑で逮捕された5人が翌日に保釈されたことから、事件の真相をめぐり多くの疑問が浮上している。
ドナルド・トランプ米大統領は、警察の保釈の判断に「驚いた」とコメントしており、これについてテイラー氏は、「多くの人にとって驚きとなったことは理解できるが、これは捜査上の判断であったことを改めて強調したい」としている。
フェアフォード空軍基地は、米軍がイランへの攻撃拠点として使用していることから、さまざまな噂や推測が飛び交っている。イランは、同基地を標的にしたいかなる計画への関与も否定している。
事件をめぐっては、英国でエネルギー価格が高騰する中、男たちが燃料窃盗犯であった可能性を示す見方に信憑性が増している。英国では昨年も、軍のキャンプに侵入者が柵を切って侵入し、給油タンクから燃料を盗む事件が発生していた。