鹿児島県西之表市の馬毛島で進む米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地整備をめぐり、防衛省が整備に伴う漁業制限の延長を県漁協種子島支所に要請したことが、関係者への取材で分かった。整備完了が約3年延びたためとしている。
制限期間を3年4カ月延長、補償4.9億円
関係者によると、防衛省の提案は、2027年11月末までとしていた馬毛島東部での漁業制限期間を3年4カ月延長し、31年3月末までとする内容。延長分の補償として4億9千万円を支払うとしている。8月25日に西之表市で開かれた説明会で、防衛省側が説明した。
旧種子島漁協は22億円の補償に同意済み
支所の前身の旧種子島漁協は23年2月、港湾施設整備に伴う一部漁業権の消滅や約22億円の漁業補償に同意している。今回の補償案には、一部漁業権の消滅や漁場価値の減少に対する補償は含まれていないという。
組合員398人の意向確認、9月10日まで
漁協支所は9月10日を期限に、正・准組合員計398人を対象に期限延長への意向確認を始めた。前回と同様、3分の2の同意があれば、臨時総会で受け入れを判断する見通し。
馬毛島での基地整備は23年1月に着工したが、防衛省は24年9月、完成時期が当初計画から約3年遅れの30年3月末になると発表していた。
防衛省は漁業制限延長について、朝日新聞の取材に「今回の説明会は組合員向けに非公開で実施されたもので、漁協との交渉内容について、答えることは差し控える」と回答した。



