全国100万店以上で使える「JCBギフトカード(JCB券)」の偽造券を使った詐欺や詐欺未遂事件が相次いでいることがわかった。発行元のJCB(本社・東京都港区)が注意を呼びかける事態にもなっている。
背景を探ると、違法薬物の売人が絡み、換金した一部を分け前としている「売り子」らの存在が浮かび上がってきた。
大阪・ミナミの買い取り店に偽造券
4月上旬のある日の夜、大阪・ミナミの繁華街にあるブランド品買い取り店に、50代の男が現れた。手には紙券2枚が握られていた。店によると、一見すると本物のJCB5千円券のように感じられた。
だが、この店ではその1~2週間ほど前にも数枚を買い取って販売したところ、購入者から「偽物だった」と指摘される出来事があった。男が持ち込んだ紙券にも、その時のものと同じ特徴があった。
店員は男に身分証の提示を求め、連絡先を聞いてから「鑑定に時間がかかる」と伝えた。男は、近くに止めた車で待機した。
警察が逮捕、その後も持ち込み
店員は大阪府警に通報した上で、男に「鑑定が終わった」と電話をかけた。店に現れたのは別の40代の男だった。待機していた警察官が、この男の身柄を確保した。最初に店を訪れた50代の男もその後、逮捕された。
店にはその3日後の未明にも、30代の男が偽造JCB券10枚を売却しようと訪れた。駆けつけた警察官が男を逮捕した。
店の幹部によると、その後の1カ月ほどの間に偽造JCB券の持ち込みが5~10件あった。一度に数十枚に上るケースもあったという。幹部は「周辺の店でも持ち込…」と話す。



