消費者安全調査委員会(消費者事故調)は30日、音楽イベントでの混雑に伴う事故を巡る原因調査の中間報告を公表した。近年、音楽イベント市場の拡大が続く一方、従来型の音楽ホールの老朽化に伴い、アリーナやスタジアムなど多目的施設で開催されるケースが増えていると指摘した。
多目的施設での開催増加と滞留のリスク
そのほか、会場内でのチケットやグッズの交換など来場者の行動が人の滞留を生み、混雑の一因となる可能性についても調査しているとした。
調査は2025年9月に開始された。消費者安全法に基づき、調査完了までに1年を超える見込みとなったため経過報告を公表した。
過去の事故例と委員長の指摘
消費者事故調の調査によると、2017年には兵庫県の屋内施設で開かれた音楽イベントで出入り口付近が混雑し、来場者1人が脊髄損傷、2人が全身打撲を負った。23年には東京都内のドーム公演で入場時に観客が密集し、酸欠などで複数人が体調不良を訴えた事案も報道されている。
消費者事故調の中川丈久委員長は、会場内での来場者同士のチケット交換に注目しているとした上で、「人が多くいる狭いエリアで、交換をすることで、混雑が加速される可能性がある」と指摘した。