ゴミ屋敷の実家片付け、最も大変なのは「費用」19.0%、2位「家族の反対」15.4%
ゴミ屋敷の実家片付け、最も大変なのは「費用」19.0%

AlbaLinkは8月20日、「ゴミ屋敷化した実家の片付けに関する意識調査」の結果を発表した。調査は2026年7月30日~8月5日、実家がゴミ屋敷化した経験がある人253人を対象にインターネットで行われた。

「片付けにかかる費用」が最多

「ゴミ屋敷化した実家の片付けで最も大変だったこと」の1位は「片付けにかかる費用(19.0%)」だった。2位「家族の反対(15.4%)」、3位「荷物の仕分け(11.9%)」、4位「生ゴミの処理(11.1%)」が続く。「金銭的な負担」「家族との衝突による精神的な負担」「作業にかかる手間や時間」などが、最も大変だったこととして挙げられている。ゴミ屋敷の片付けにおける負担には、さまざまな種類があるとわかった。

1位「片付けにかかる費用」について、30代女性は「普通の燃えるゴミや燃えないゴミとして出せない物は業者に依頼して回収してもらったので、お金がかなりかかった」と回答。40代男性は「長年溜め込んだ大量のゴミや不用品の処分費用が、想像以上に高額だったこと」、60代以上男性は「処分の費用が大変」と述べている。

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ゴミ屋敷には大量のゴミが溜まっているため、自力での作業が難しいことも少なくない。ただ仕分けから運搬や清掃まで業者に任せてしまうと、ゴミの量や家の大きさによっては、かなりの費用がかかることもある。またできるだけ自分や家族で作業する場合も、大型家具など運搬や処分が難しい物については、業者に依頼するほうが楽になることも。専門業者への依頼が必要になると、やはりまとまった出費が発生する。そのため粗大ゴミの処分や業者への依頼費用について、「思っていた以上にお金がかかった」と感じる人も多くなった。

「家族の反対」と「荷物の仕分け」の壁

2位「家族の反対」では、20代男性が「親が物を捨てられない人で、10年前に買ってそこら辺に投げられた雑誌を捨てようとすると、『まだ読むから捨てちゃダメ!』と言われました」とコメント。50代女性は「いらない物を『まだ使うから』と言い張る本人を、『ただのゴミなんだ』納得させること」、60代以上男性は「親の説得と意識改革。長年溜め込んだ物を財産と思い込んでいて、『まだ使える』『もったいない』と捨てることを強く拒絶された。説得するたびに口喧嘩になり、作業以上に精神的な疲弊が大きかった」と振り返る。

周囲から見ればゴミでも、本人にとってみればゴミではないということもある。「ゴミの中で暮らしていて不衛生だし、危ない」と周囲が説得しようにも、住んでいる本人が納得できないこともあるようだ。片付けへの理解を得られずに喧嘩になってしまい、精神的に疲弊してしまったという人も多くいた。片付けたいのに反対される状況だと手をつけられず、状況が悪化していくのを見ているしかなくなるので、大きなストレスになると推測できる。

3位「荷物の仕分け」では、30代女性が「必要な物と不必要な物の仕分けがとても大変だった」、40代男性は「一番きつかったのは、物を運ぶより『残すのか捨てるのか』を決めることでした。押し入れを開けるたびに昔の写真や親の思い出の品が出てきて、手が止まってしまいます。片付けより考える時間のほうが長かった日も何度もありました」と回答。50代女性は「重要な物も混じっているので、より分けるのが大変」と述べている。

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ゴミ屋敷には明らかなゴミだけでなく、「貴重品」「重要書類」「思い出の品」「未使用品など、まだ使える物」が残っていることも珍しくない。「必要か不要か」「残すか捨てるか」を判断するのが難しいケースも多いため、大変だと感じた人も多くいた。まとめて処分できず、ひとつずつ確認しながら進めると、時間がかかる。また捨てにくい物を捨てるという判断を下すときには、感情面での負担も大きく、精神的に疲れてしまいかねない。

生ゴミの処理と不衛生な環境

4位「生ゴミの処理」では、20代男性が「放置したジュースなどが膨張していて処理が大変でした。生ゴミの処理も大変でした」、20代女性は「腐った野菜の処分。冷蔵庫の中で腐ってしまい、取り出す際にも汁がしたたって周りが汚れました。汚れた冷蔵庫を掃除するために庫内のパーツを取り外す羽目になってしまったのも、大変でした」とコメント。40代男性は「最も大変だったのは、生ゴミや腐敗した食品の処理。臭いと虫の多さに精神的な負担が大きく、作業が思うように進まなかった」と述べている。

日常的なゴミ出しができていないゴミ屋敷だと、生ゴミが残っていることもある。生ゴミが長時間放置されていると、腐敗して嫌な臭いを発したり、害虫を引き寄せたりする。処理を進めようとすると、強烈な臭いで気分が悪くなったり、触ると手や周囲が汚れたりと、ストレスになる。不快感から作業が中断しやすかったり、そもそもやりたくないと思ってしまったりすると考えられる。

5位「不衛生な環境での作業」では、30代女性が「潔癖症なので、その空間にいること自体が苦痛で大変でした」、40代男性は「換気をしていないと粉塵が舞うこと、ネズミの糞が大量にあったこと。環境を踏まえ、それなりの装備をすることが大変でした」、40代女性は「衛生面。息を止めてしまうほどの悪臭、目のヒリヒリ感、体の痒みとの戦いでした。コバエが湧く劣悪な環境に、精神面での消耗が激しかったです」と回答している。

ゴミ屋敷ではゴミが室内を埋め尽くし、日常的な掃除ができていないケースも多々ある。長期間掃除されていない室内は不衛生で、ホコリが舞ったり、カビや虫が発生したりしている可能性がある。健康面に影響が出ることも考えられるため、大きなストレスを感じる人も少なくない。またアレルギー反応などから自分を守ろうと思うと、マスクなどが欠かせず、装備の準備が手間にもなる。

分別と作業量の多さ

6位「ゴミの分別」では、20代男性が「ゴミの分別です。ゴミが多すぎることによって、ひとつずつ分別するのがすごくめんどくさかったです」、40代男性は「自身の知識不足もあり、ゴミの分別が一番大変でした」、50代女性は「ゴミの分別。衣類でも素材によってはボタンをはずす必要があるので」と述べている。

ゴミの分別ルールは自治体によって異なっており、片付けにあたってはゴミ屋敷がある自治体のルールを調べておく必要がある。またゴミ屋敷では片付けに伴って出るゴミの量が多くなるため、分別を考える回数も増える。確認や判断を何度も繰り返すことになり、単調な作業でも精神的に疲れてしまいかねない。

7位「作業量の多さ」では、30代女性が「ゴミ屋敷を片付ける中で最も大変だったのは、物の量が多すぎてどこから手をつければいいのかわからなくなることでした」、別の30代女性は「長年放置されて溜まった大量のゴミや不用品の量は想像以上で、分別から搬出までのすべての作業が、肉体的にも精神的にも非常に過酷でした」、40代男性は「ゴミの量が多くて、全然片付かないこと」と回答している。

ゴミ屋敷には長年にわたって積み重なった物がある。その作業量の多さは想像以上で、どこから手をつければよいかわからないと感じた人もいた。また量が多ければ、仕分けやゴミの分別、運搬などの作業も増えて、大変になる。作業量に、終わりが見えないという精神的な負担が重なることで、ストレスになると考えられる。

処分に困った物、1位は「思い出の品」

「ゴミ屋敷化した実家の片付けで処分に困った物」のダントツは、40%以上の人が挙げた「思い出の品(43.5%)」だった。2位「大きな物(13.8%)」、3位「食品(12.3%)」が続く。

「大きくて運びにくい物」や「触るのが嫌な物」を抑えて1位になったのは、「思い出の品」。まだ使えそうな物も含めて、気持ちの整理が必要な物に困ってしまう人が多いとわかる。判断に迷う物と作業しにくい物が大きなハードルになっているようだ。

1位「思い出の品」について、40代女性は「写真や写真のフィルムが頭を悩ませました。思い出は一番処分しにくいです。フィルムなんてとっておいても見にくいですし、焼き増し予定もないのでなくてもいいと思うのですが、思い出の処分は胸が痛いです」とコメント。50代男性は「会社からの賞状やトロフィーなど、思い出の記念アイテム」、60代以上女性は「子どもの自分達にとっても思い出深い物を捨てるのは、精神的に辛かった。人形などは自分が引き取りたかったものの、自分の家も狭いので処分せざるを得なくて、捨てにくかった」と述べている。

ゴミ屋敷にはゴミだけではなく、大切な思い出も残っていることがある。実用品として使うことはなくても、思い入れのある物は捨てにくいことがうかがえる。具体的には「写真やアルバム」「賞状」「プレゼントやお土産」「人形」などが挙げられている。家族写真などは、家族全員に関わる思い出の品なので、自分だけでは捨てていいか判断しにくいことも、ハードルになっていると考えられる。

大きな物や食品の処分にも苦労

2位「大きな物」では、20代女性が「布団。粗大ゴミとして捨てなければいけないので、費用がかかってしまう点で苦しかったです」、30代男性は「大きい物です。布団くらいあるクッションやマットはかなり捨てにくかったです」、50代女性は「昔のタンスは大きい上に頑丈で、処分しにくかったです」と回答。具体的には、大型の家具や家電、寝具、バイク、機械類などが挙げられた。大きな物の処分に困る理由としては「運搬が大変」「お金を払って処分する必要がある」などがある。現実的な負担の大きさが、処分に困る要因になっていることがうかがえる。

3位「食品」では、30代女性が「中身が残ったまま放置されていた大量の『ペットボトル』『缶詰』『賞味期限切れの調味料』です。異臭に耐えながら中身を出し、容器を洗って乾かしてから処分するのは、心理的にも非常にハードルが高く頭を悩ませました」、50代男性は「生ものは腐っていたり、虫が湧いていたりして、触るのが嫌でした」、60代以上男性は「食べ物がたくさん出てきて、異臭はするしドロドロだし、まとめて捨てるのが恥ずかしかった」と述べている。

多くの食品は放置されると生ゴミとなり、腐敗による臭いや液漏れを起こす。害虫の発生にもつながるため、処分するにあたって「触りたくない」「恥ずかしい」などの不快感を抱いた人も多くいた。しかしきちんと分別して捨てようと思うと、「ペットボトルから中身を出して、容器を洗う」などの準備が必要となる。嫌だと思いながら作業することに、大きなストレスを感じた人も多いと推測される。

「まだ使えそうな物」と「汚れている物」

4位「まだ使えそうな物」では、20代男性が「まだ使えそうな家電や衣類は、もったいないという気持ちがあり、処分するかどうか最後まで悩みました」、30代女性は「まだ使えるけれど今後使う予定がない雑貨や衣類も『もったいない』という気持ちが強く、処分するまで時間がかかりました」、60代以上男性は「未使用品を捨てるかどうか悩んだ」と回答。具体的には、未使用の日用品や着られそうな服、壊れていない家電などが挙げられている。「誰かが使えるのでは」「いつか必要になるかもしれない」という気持ちで、捨てるのが難しくなってしまうとわかった。アンケートでは「まだ使えそうなのでフリマアプリで売ろうかと思ったが、ゴミ屋敷から出てきた物を売る勇気がなかった」という声も。ゴミ屋敷にあった物は、活用したくてもしにくいという心理があることもうかがえる。

5位「汚れている物」では、20代女性が「汚れたままや割れてそのままになっている食器類は、触りたくないという意味で頭を悩ませました」、40代男性は「カビだらけの衣類」、60代以上女性は「とにかく物を溜め込みすぎていて、中にはカビが生えた物や、汚れたままの物などあって、処分が大変でした」と述べている。ゴミ屋敷の中には、湿気や水分のせいでカビてしまった布類や、汚れたままの食器が放置されていることもある。見た目や臭いが不快ですし、衛生面への不安もあって、触りたくないという気持ちになり、困った人もいた。「カビの生えた布団は、運ぶときにどうしても体に密着するので嫌だった」という声も寄せられている。

約6割が自力で片付け

「ゴミ屋敷化した実家の片付けはどのように行いましたか」と聞いたところ、「自力で作業した(60.1%)」が圧倒的1位となった。以下、2位「一部を業者に頼んだ(16.2%)」、3位「すべて業者に頼んだ(12.3%)」、4位「途中までやって放置した(6.3%)」、5位「放置している(2.8%)」と続いた。

具体的には、次のような回答が寄せられている。40代女性は「兄弟で集まって片付けました。一人じゃ絶対に無理でした」、別の40代女性は「こつこつ時間をかけて、ほぼ一人で片付けしました。処分する物は母に確認したり、大きな家具を廃棄しに行くときは、夫に頼み車で持って行ってもらったりもしました」、60代以上女性は「できるところまで自分たちで片付けて、最後は業者さんにお願いしました」、30代女性は「自分たちだけでは到底すべてを片付けきれないと判断し、専門の不用品回収・片付け業者へ依頼して、一括して作業を代行してもらいました」、40代男性は「始めたものの予想より進まないことがストレスで、放置している」と回答している。自分や家族を中心に対応した人が、約6割にのぼった。