琵琶湖では古くから淡水真珠の養殖が続けられている。養殖に欠かせないのが真珠を育てる貝で、海ではアコヤガイ、淡水ではイケチョウガイが利用されてきた。しかし、このイケチョウガイは近年、環境悪化や水質汚濁で激減している。特に琵琶湖や茨城県の霞ヶ浦での減少が著しいとされる。
中国産のヒレイケチョウガイ導入と交雑種の拡大
その打開策として、水質汚濁や病気に強い中国産のヒレイケチョウガイが新たに導入された。この種は成長が早く、日本の気候に合うように交雑種も作られた。イケチョウガイは幼貝の時にひれのような突起(翼状突起)があるが、成貝になるとなくなり丸みを帯びる。一方、ヒレイケチョウガイや交雑種は三角形に近い形で、殻の厚みが薄く平べったい特徴がある。
この交雑種が最近、湖岸で多く見つかり始めている。養殖場ではない場所で繁殖しているという。交雑種は1970~80年代に導入されており、琵琶湖では半分が雑種化したとの報告もある。
在来種の現状と今後の展望
交雑していない純系のイケチョウガイは、外来種が導入されなかった青森県など遠く離れた地域ではまだ少し残っている。環境省のレッドリストでは、最上ランクの絶滅危惧IA類(CR)に分類されている。
いつの日か、イケチョウガイが琵琶湖に再導入され、それで養殖された真珠を手にしたいものだ。



