千葉市中央区のマンションでは、先月の豪雨による設備浸水で断水が続き、住民らが日常生活を取り戻せずにいる。市は災害救助法に基づく賃貸型応急住宅(みなし仮設)への入居対象を拡大するなど生活再建を進めているが、ライフラインの復旧は遅れている。
断水続くマンション、住民は公園で給水
県庁や京成電鉄千葉中央駅に近い同市中央区のマンションでは、低層階に多くのテナントが入居する。住民によると、先月の豪雨で設備が浸水し、停電と断水が発生した。居住部分への送電は1週間程度で復旧したが、共用部の停電は今月7日まで続き、約3週間にわたりエレベーターが使用できなかった。11日時点でも断水は解消されておらず、住民らは不便な生活を送っている。
マンション近くの公園の水飲み場には毎朝、多くの住民が給水などのために訪れる。マンションのテナントに勤務する男性は水飲み場で歯磨きをし、同僚の男性はトイレをバケツの水で流しているという。
「家に戻りたい」高齢女性の思い
住人の50代の女性は、生活用水確保のために1日に数回、水飲み場にバケツで水をくむ。「比較的少量の生活用水はここで確保するが、入浴は息子の家まで40分かけて通っている。早く復旧してほしい」と話した。
ホテルで避難生活を送る住人の78歳の女性は「自宅は上層階。この年齢になると階段を上るのも大変」と語り、「水が使えるようになったら、すぐに家に戻りたい。やはり自宅がいい」と胸中を明かした。
市内22棟で障害、12棟が未復旧
市災害対策本部によると、市内では電気設備の浸水により、マンション22棟のライフラインに障害が確認された。11日時点でも12棟が復旧していない。被災者支援に携わる市の関係者は「古いマンションの電気設備では交換部品の調達が難しく、建物によっては停電や断水が長期化する恐れがある」と懸念を示す。
市は国と協議し、全壊や流失などの被災者が入居する「みなし仮設」の対象に、浸水による設備故障で停電や断水が続くマンションの住民を加えた。市住宅整備課によると、今回の豪雨に限った特例的措置だという。
また、市は主にライフライン障害が続くマンション住民を想定し、8月25日に「子ども交流館」(同市中央区)に避難所を開設。36基のテントに加え、テント型シャワー室2室を設置し、今月11日時点で8人が避難しているほか、別の8人がシャワーのみの利用登録をしている。



