会計検査院が各地の496橋を調べたところ、緊急輸送道路などにあり、橋脚の柱部分を耐震補強工事した407橋の橋脚1128基で、基礎部分が国の耐震基準を満たしていないおそれがあることが分かった。
調査の対象と方法
国は、災害直後から救助や物資の輸送などで使う緊急輸送道路や交通量の多い道路などに架かる橋について、日本道路協会の技術基準などに基づき、関東大震災のようなプレート境界型の地震や阪神・淡路大震災のようなマグニチュード7級の内陸直下型地震に耐えられるように求めている。
検査院は、2016~24年度に柱部分が鉄筋コンクリートなどで補強工事されて重量が増えた緊急輸送道路などの橋について、基礎部分がこうした揺れに耐えられるかどうかを設計図や構造の計算書などで調べた。
調査結果と国交省の見解
その結果、橋脚1350基のうち1128基(約83%)が、設計図がないなどの理由で基礎部分の強度を確認せず柱部分の補強工事をしたり、強度を確認したのに適切に設計を変えなかったりしていた。
国土交通省によると、指摘を受けた橋が、これまでに地震で致命的な損傷を受けた事例はないという。
国交省は「指摘を踏まえ、国道事務所や自治体に基礎部分の強度の確認の必要性などを周知した。引き続き適切に耐震補強工事を進めたい」としている。