98歳、戦死した兄を追悼 電車乗り継ぎ武道館へ「気づいたら最年長に」
98歳、戦死した兄を追悼 電車乗り継ぎ武道館へ

全国戦没者追悼式に参列した高橋和彦さん(98)は、参列者の中で最高齢となった。27歳で戦死した兄・冨彦さんの霊を慰めるため、川崎市の老人ホームから電車を乗り継いで日本武道館に足を運んだ。追悼式にはこれまで10回ほど参列しており、「気付いたら最年長になったが、ここまで追悼を続けられたのはありがたいこと」と感慨深げに語った。

11歳年上の兄との思い出

11歳年上の冨彦さんは面倒見の良い兄で、休日は一緒に出かけ、小説を買ってくれたり洋食をごちそうしてくれたりした。1942年に入隊した海軍では航空機の整備を担当し、中部太平洋のマーシャル諸島や台湾などを飛び回った。日本では手に入りにくかった砂糖を持ち帰り、家族でお汁粉を喜んで食べたことを今も覚えている。

出征した兄の帰りを母とともに待ち続けたが、終戦から約3年後、冨彦さんがフィリピン・ルソン島で戦死したと知らされた。手元に届いた四角い小さな骨つぼをしばらく見つめ、「これが冨兄さんなのか」との思いがこみあげた。

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兄の最期を求めて

兄の最期を少しでも知ろうと、これまでにルソン島を2度訪問した。今も兄の墓の手入れは欠かさないが、「生きていれば一緒に酒でも飲めたのに」と寂しさも募る。

終戦から81年という歳月の流れをかみしめつつ、「日本がいま平和でいられるのは当たり前のことではなく、国民が平和を望み続けてきた結果だ。これからも続くと願っている」と話した。

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