大阪府箕面市の清水孝夫さん(78)は、8年間一日も休まずに早朝のジョギングを続けている。応援する阪神タイガースのユニホームを着て毎日平均10キロ・メートル以上走り、「おはよう」と道行く人へのあいさつを欠かさないことから、知る人ぞ知る地元の「名物おじさん」として親しまれている。
「ウォークラン」で毎日続ける
10月7日午前5時過ぎ、日の出前の闇の中で、体にライトをつけた清水さんが北大阪急行の箕面船場阪大前駅近くに現れた。住宅街や団地の歩道をゆっくりと駆け抜け、時折立ち止まりながら朝焼けの空などをスマホで撮影した。すれ違う人たちに「おはよう」と声をかけると、「元気やね」「頑張って」との言葉が返ってきた。
清水さんは、自身の運動をウォーキングとランニングの中間と位置づけ、「ウォークラン」と呼んでいる。この日は開始2913日目で、約14キロ・メートルを2時間半かけて走った。
転んでも悪天でも走り続ける
兵庫県赤穂市出身の清水さんは、大手眼鏡販売会社で営業や補聴器の企画を担当し、執行役員や子会社の社長を務めた。「仕事が気になって眠れない日があるほど必死に働いた」と振り返る。
68歳で退職後、のんびりしていたが「健康に老後を過ごしたい」との思いが募り、70歳の時に「ウォークラン」を始めた。課したルールは「毎日続けること」。2021年には大腸のポリープを切除したが、翌朝も走った。転んで傷だらけになった時も痛みに耐え、台風の日には道路を塞ぐ倒木をまたいで進んだ。90キロ近くあった体重が70キロまで絞り込まれたという。
継続は力、来年3000日へ
社会人時代から継続にこだわってきた清水さんは、20歳代で店長になった時には27か月連続で売り上げ目標を達成した。毎日日誌にその日の気づきや課題を書き出し、新たな販売手法の開拓にもつなげた。「何かを続けようと思うと、課題を克服するために工夫する。それが結果につながる」と力を込めた。
大阪府豊中市の不動産管理業の男性(53)は3年前、散歩中のあいさつがきっかけで清水さんと仲良くなった。「太陽みたいに明るい。会わないと一日が始まらない」と話した。
来年1月で3000日を迎える清水さんは、「走ることで、たくさんの出会いが生まれた。一日でも長く続け『元気をもらえる』と思ってくれたらうれしい」と笑顔で語った。