解雇された12人が地位確認と賠償求め提訴
大阪市の福祉関連会社「絆ホールディングス(HD)」傘下の事業所による障害者就労支援加算金の不正受給問題で、問題発覚後に解雇された職員や利用者ら計12人が17日、解雇は無効だとして絆HDと傘下の4法人を相手に地位確認を求め、大阪地裁に提訴した。原告側は絆HD側とそれぞれの役員らに対し、計約5250万円の損害賠償も求めている。
不正受給発覚の経緯と事業所閉鎖
訴状によると、12人は2020~26年に絆HD側と契約を結び、「就労継続支援A型事業所」で業務に従事していた。大阪市は今年3月、加算金の不正受給があったとして4法人に約110億円の返還を請求し、事業者指定の取り消しを決定。これを受け、絆HD側は全ての事業所を閉鎖し、職員らを解雇した。
原告側の主張:「解雇権の乱用」
原告側は訴状で、解雇の際に誠実な説明がなかったと主張。整理解雇の要件となる「手続きの妥当性」を欠いているとし、「解雇権の乱用だ」と訴えている。損害賠償に関しては、不正受給で事業廃止を余儀なくされたとし、「役員らには悪意、または重大な過失が認められる」と指摘。解雇による精神的損害に対する慰謝料などを求めている。
原告の男性が会見で訴え
提訴後、大阪市内で記者会見した原告の男性は「不正に取得した加算金の一部が自分の給与になっていると知り、負い目を感じた。解雇された他の利用者らのためにも闘いたい」と語った。
絆HD側は破産手続き中、コメントできず
絆HD側は6月に会社更生や破産の手続きを地裁に申し立てた。保全管理人の野上昌樹弁護士は「訴状が届いておらず、コメントできない」としている。



