脳科学者の茂木健一郎氏は、肝臓と腎臓をいたわることが気持ちを前向きにする理由について、最新の科学的研究に基づいて解説している。肝臓と腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど目立たない存在だが、実は脳のパフォーマンスに深く関係しているという。
脳と体の深い関わり
人間の脳は複雑な情報処理をしており、他の体の部分に比べて「高度」な役割を担っているというイメージがある。筋肉や皮膚、内臓といった体の部分は、脳の支配下にあると暗黙のうちに思っている方も多いだろう。
しかし、最近の研究によると、脳は体と深く関わっている。健全な体がなければ脳はきちんと機能できず、脳が体の影響を受けるという側面も大きい。脳をよく働かせようとすれば、体のメンテナンスを心がけなければならないのである。
内臓と感情の結びつき
とりわけ内臓は、脳との結びつきが深いことが徐々に明らかにされてきている。内臓の中でも、肝臓や腎臓は主要な臓器であり、東洋医学では「肝は怒り」「腎は恐れ」と言われるなど、脳の働き、とりわけ感情との結びつきが注目されてきた。



