東洋大学健康スポーツ科学部の加藤和則教授は、100種類以上の植物や果物由来の成分を検証した結果、40℃の過酷な環境下でも血管内皮細胞を保護し、熱中症を予防する可能性のある3つの成分を特定した。これらの成分は、いずれもスーパーで購入できる身近な果物に含まれている。
オーラプテン:はっさくや夏みかんに豊富
加藤教授の研究チームは、数え切れないほどの試行錯誤の末、柑橘類の皮に主に含まれる「オーラプテン」と「タンゲレチン」に着目。特に、はっさくや夏みかんに多く含まれるオーラプテンは、40℃の環境でも血管内皮細胞の生存を助け、ミトコンドリアを活性化させる効果を示した。
「オーラプテンは、熱ストレス下でも細胞を守る強力な味方です」と加藤教授は述べている。
タンゲレチン:シークワーサーやポンカンに含有
もう一つの注目成分は、シークワーサーやポンカンに含まれる「タンゲレチン」だ。この成分は、細胞内の脂肪代謝を司るスイッチを入れ、脂肪を効率的にエネルギーに変換するのを助ける。加藤教授は、タンゲレチンを「壊れかけたエネルギー工場を修理し、再び稼働させるエンジニアのような役割」と表現する。
ココナッツミルクの効果
さらに、ココナッツミルクも熱中症予防に有効な成分を含むことが判明。これら3つの果物を上手に摂取することで、相乗効果が期待できるという。
加藤教授は「日頃からこれらの果物を意識的に摂取することが、熱中症に負けない体づくりにつながります」と強調する。
本研究の詳細は、加藤和則著『血管細胞を強くすれば熱中症は予防できる 熱中症やヒートショックに強い身体に変える3つの成分』(プレジデント社)に掲載されている。



