食道がん新薬テロメライシン発売、ウイルス療法世界初の実用化
食道がん新薬テロメライシン発売、ウイルス療法世界初

遺伝子を改変したウイルスでがんを治療する食道がんの新薬「テロメライシン」が21日に発売された。岡山大発スタートアップ企業のオンコリスバイオファーマが開発し、富士フイルム富山化学が販売を担当する。「がんウイルス療法」の実用化で、食道がんのウイルス療法は世界初となる。

がん細胞だけを攻撃する仕組み

テロメライシンは風邪の症状を引き起こすアデノウイルスの遺伝子を改変し、がん細胞の中でだけ増えてがんを破壊して正常な細胞は傷つけないようにしている。内視鏡を使い、がんのある部位に直接注射する。髪が抜けるような重い副作用は報告されておらず、主な副作用は発熱程度とされる。

第5の治療法として期待

ウイルス療法は、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤)、免疫療法に続く「第5の治療法」と呼ばれる。高齢で手術に耐えられない人や臓器障害のために抗がん剤を使えない人などへの新しい選択肢として期待される。放射線治療との併用も想定される。

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承認経緯と費用

テロメライシンは昨年12月に厚生労働省に製造販売承認申請され、今年6月にスピード承認されていた。薬価は1クール3回の投与で約930万円。公的医療保険と高額療養費制度を使えば、一般的な現役層(年収約370万~約770万円)の窓口負担は約17万円とみられる。

オンコリスバイオファーマの浦田泰生社長は「創薬事業で最も大切にしているコンセプトは『医療現場になくてはならない治療法』であり、テロメライシンはまさにそのような医薬品になると確信している」とコメントしている。

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