広島の防災情報を一冊に 気象予報士・勝丸恭子さんが著書出版
広島の防災情報を一冊に 気象予報士・勝丸恭子さんが著書出版

広島県出身の気象予報士で防災士の勝丸恭子さん(46)が、県内の防災情報などをまとめた著書「やってみようや ひろしま防災」を出版した。自身の経験を踏まえ、広島で起こりうる自然災害や備えについて記しており、「防災について考えるきっかけにしてほしい」と話す。9月1日は「防災の日」。

気象予報士への転身

勝丸さんは海田町出身。横浜国立大卒業後、2003年に広島テレビ放送に入社し、報道記者として勤務。08年に退社した後、天気の勉強を始めた。

きっかけは退社直後の豪州旅行だった。ふと見上げた空の色が、日本よりも濃い青だったことに気がついた。「なんで空の色が違うんだろう」と疑問に思って調べてみると、空気が乾燥し、水蒸気が少ないと青さが濃くなることがわかった。「空の見え方が変わって面白くなった」と振り返る。

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気象予報士への転身を決意し、資格試験には3度目の挑戦で合格。10年からNHK広島放送局で、業務委託の気象キャスターとして日々の気象情報を伝えた。主に朝夕のニュース番組に出演し、約10分間の天気の解説コーナーに出るため、天気図を読み込んだり、クイズを考えたりと6時間以上準備をして臨んでいたという。

災害解説の経験

14年8月の「広島土砂災害」と、18年7月の「西日本豪雨」を解説する際は、危険な場所の地名を普段より具体的に細かく伝えるようにした。それでも多くの犠牲者が出た。「もっと違う呼びかけができたんじゃないかと今でも思う」と振り返る。防災について深く考えるきっかけになった出来事だった。

災害時に求められる行動についても学びたいと考え、防災士の資格を取得した。25年にNHKの仕事を離れたのを機に、これまでの経験や知識をまとめた書籍を出版しようと考えた。「ネット上に防災情報があふれており、探すのが大変。これさえ読めば全部わかるという本を作りたかった」と話す。

著書の内容

著書では、県内の降雨量を示す気象庁のサイト、危険区域が即時に把握できる県の防災サイトなど、必要な防災情報に接続可能なQRコードを多数収録。県内の地名や河川名も網羅し、県民向けの内容に仕上げた。日頃から災害に備えてもらおうと、避難場所や備蓄品などをあらかじめメモできるチェックリストも盛り込んだ。

勝丸さんは「災害時に早めに避難するための備えとして役立ててもらえるとうれしい」と話す。「やってみようや ひろしま防災」はザメディアジョンと南々社の共同発行で、6月から発売。128ページで、税込み1650円。問い合わせはザメディアジョン(070・3125・7458)。

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