手足口病が27都道府県で警報レベル超え、大人も重症化リスク 家庭内感染予防策を医師が解説
手足口病が27都道府県で警報レベル超え 大人も重症化リスク

手足口病が27都道府県で2年ぶりに警報レベルを超え、大流行している。東京都内では31保健所のうち16保健所が警報レベルに達し、その管内人口は都全体の約48.6%にのぼる深刻な状況だ。子どもの夏休みを目前に、家族間での感染を心配する声が増えている。クリニックフォアの医師監修のもと、大人の感染リスクや家庭内での対策、看病時の注意点を解説する。

子どもだけの病気ではない、大人も発症し重症化リスク

手足口病は主に夏場に子どもを中心に流行するウイルス感染症だが、大人も感染する。特に子どもの看病をする保護者は濃厚接触が避けられず、家庭内でうつるケースが後を絶たない。大人が発症すると子どもより症状が強く出やすく、手足の発疹の激しい痛みや強烈なのどの痛み、高熱を伴うことがある。そのため食事や歩行、仕事に支障をきたす場合もある。一方、発疹や軽い痛みのみで熱が出ない軽症例もあるが、免疫力が低下している人や妊婦は症状の長期化や合併症のリスクが高まるため、より一層の警戒が必要だ。

対症療法が中心、回復後に爪がはがれる症状も

手足口病には特効薬やワクチンがなく、治療は症状を和らげる対症療法が中心となる。発熱や痛みには解熱鎮痛薬を服用し、のどや口の中の痛みに配慮して刺激の少ない食事を工夫する。多くの場合、症状は1週間から10日ほどで自然に軽減するが、痛みや発疹が長引くことも珍しくない。まれに回復後に爪がはがれる「爪甲脱落症」が起こることがある。高熱が続く、喉の痛みで水分が摂れない、強い頭痛や嘔吐を繰り返す場合は、迷わず医療機関を受診してほしい。子どもの場合は小児科の対面受診が推奨されるが、大人はオンライン保険診療も選択肢となる。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

家庭内感染対策:手洗い、ゾーニング、消毒の徹底

感染経路は飛沫感染と接触感染が主で、回復後も便から数週間ウイルスが排出される。家庭内では石けんによる手洗いの徹底、タオルや食器の共用回避、回し飲みや大皿の取り分け禁止が重要だ。発症した子どもは別室で過ごさせ、寝具を分けたりカーテンで空間を仕切るゾーニングも効果的。ドアノブ、手すり、おもちゃ、トイレ周りはこまめに清掃・消毒し、使用済みおむつは適切に処理後、手洗いを徹底する。しかし、完全な予防は難しく、看病する保護者が共倒れになるケースもある。

大人のセルフチェックと受診の目安

家族が手足口病のとき、自身に手のひら・足の裏・指の赤い発疹や水疱、口内炎のようなできもの、のどの痛みや発熱があれば感染の可能性がある。発疹の痛みで歩きにくい、物を持ちにくい、眠れないなどのサインがあれば医療機関に相談する。高熱、水分摂取不能、ぐったり、強い頭痛や嘔吐、妊娠中、持病や免疫低下がある場合は対面受診を優先。症状が軽く経過や薬の相談、再診、子どもの看病で家を空けられない場合、休日や夏休みで通院しづらい場合はオンライン診療も活用できる。

オンライン診療の活用と注意点

夏休み中は子どもを預けられず、自分が体調不良でも病院に行けない状況に陥りやすい。オンライン保険診療は健康保険が適用され、3割負担の場合の診察料・処方料は対面と大きく変わらない。ただし、精密検査や直接の触診・視診に制約があり、医師が必要と判断すれば対面受診や救急外来を案内される。小児の場合は年齢制限(内科・アレルギー科は10歳以上、皮膚科は6歳以上など)があるため注意が必要だ。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ

今シーズンは2年ぶりの大流行となった手足口病。我が子の看病に全力を注ぐ保護者自身も、体からの小さなサインを後回しにせず、オンライン診療など多様な選択肢を取り入れ、この夏休みの「家庭内パンデミック」を乗り切ってほしい。