血液中のカリウム濃度が非常に高くなると、手足の脱力や痛みなどの症状が現れ、緊急の治療が必要となる。腎機能が低下している場合や、カリウムの排出を抑える薬を使用している場合は特に注意が必要だ。
カリウムの役割と腎機能の関係
カリウムは野菜や果物、肉類、乳製品などから摂取され、細胞の機能維持や神経・筋肉の働きに欠かせない。また、余分なナトリウムを排出する作用があり、血圧を下げる効果もある。通常、腎臓が余分なカリウムを尿中に排出するため、食品からの過剰摂取を心配する必要はない。
しかし、腎機能が低下していたり、カリウムの排出を抑える薬を使用していたりする場合は、血液中のカリウム濃度が上昇しやすくなる。このような状態では、定期的な測定が重要となる。
高カリウム血症の症状とリスク
高カリウム血症では、筋肉の脱力や痛み、動悸、吐き気などの症状が現れることがある。最も危険なのは致死的な不整脈で、最悪の場合、命を落とすリスクがある。血液中のカリウム濃度が高いほど危険性が高まるため、非常に高い値を認めた場合には、症状の有無にかかわらず緊急の治療が必要となる。
心不全や不整脈で通院する80代半ばの男性は、1週間前から手足に力が入りにくく、痛みも感じるようになり受診した。腎機能の低下に加え、心臓治療の薬も使用していたため、頻回に測定していたが、直近の検査では正常だった。しかし症状から高カリウム血症が疑われ、血液検査と心電図検査を行ったところ、カリウム濃度は非常に高く、心電図にも異常が見られた。
緊急治療と回復
この男性は、高カリウム血症に匹敵する値だったため、すぐに総合病院へ入院し、緊急の治療を受けた。その後、無事に退院し、クリニックを訪れた。入院時には「心臓が止まったら心肺蘇生を希望するか」と聞かれたそうで、「もうダメかと思ったけれど、無事に戻ってこられて良かった」と笑顔で話していた。
高カリウム血症が疑われる症状が現れた場合、我慢せずに救急車を呼ぶことが重要だ。



