元大学教員が語る、子どもの心をつかむ秘訣「100%本気で向き合うこと」
子どもの心をつかむ秘訣は「100%本気で向き合うこと」

少子化やSNSの発達により子育て環境が変化する現代。幼稚園や保育園などで野外活動や遊びを通じた学びをサポートする「M's ASOBI FACTORY」(大分県日出町)の代表、高浜正文氏(59)に、子育てのポイントや現代の子どもたちとの接し方について聞いた。

活動内容と非認知能力の重要性

高浜氏は、幼稚園、保育園、認定こども園からの依頼を受け、遊び体験イベントの実施や教員研修を行っている。具体的には、泥団子作り、ドラム缶風呂、アイスクリーム作りといった実体験を重視。意欲、主体性、粘り強さといったテストでは測れない「非認知能力」の育成に重点を置き、教員自身がそうした能力を持っているかを自己チェックするプログラムも提案している。

現代の子どもの特徴と課題

「自然や人間と関わる機会が減り、経験が少ない」と高浜氏は指摘する。泥団子作りは上手に握るのが難しく、ぴかぴかに仕上がると子どもにとって宝物になり、目を輝かせるという。料理でも、自分で作るとおいしいと実感する経験が重要で、「1回の感動体験が大人になっても影響を及ぼす」と語る。

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子どもの心をつかむ秘訣

イベントでは変装やゲームで子どもたちを引き込む高浜氏。その秘訣は「100%、本気で子どもと向き合うこと」だと強調する。現代の子どもは夜遅くまでSNSやゲームに没頭し、遊び方がわからないと相談する親もいるという。「親もスマホを見ながらの片手間ではなく、5分でいいから全身全霊で遊んでほしい」と訴える。

保育の道へ進んだきっかけ

高浜氏が保育の道を志したのは、小学5、6年生の担任だった男性教師の影響だ。その先生は元気はつらつで一緒に遊んでくれ、教師という仕事に憧れた。幼少期には自然の中での遊び(小川をせき止める、ターザンごっこ、そうめん流しなど)を体験。現代の子どもたちにも同じような体験をさせたいと考えた。

幼稚園勤務を経て、大学教員として17年間保育者を養成。その後、自ら子どもたちと遊びたいという気持ちが強くなり、教授だった2023年に辞表を出して独立した。

活動の手応えと今後の抱負

かつて見送った6歳の卒園児と「20歳になったら一緒にお酒を飲もう」と約束し、実際に集まって実現した経験がある。現在も各園に勤務し、講演などで協力してくれる教え子たちの支えで活動を続けている。

「先生たちには、理論的な研修だけでなく、明日の保育に直結する本当に教えてほしいことを提案したい」と語る。

プロフィール

高浜正文氏は北九州市門司区出身。児童学、学校教育を学び、福岡市や北九州市、オーストラリア・シドニー、大分市で幼稚園、保育園などに勤務。別府溝部学園短大幼児教育学科教授を最後に独立。趣味は釣りで、自宅近くの海でイカを釣るのが「私の幸せ時間」という。

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